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根管治療

歯を抜かずに残す
根管治療とは

歯を抜かずに残す根管治療とは院長は、松本歯科大学で保存科の専門医として活躍していた父の背中を見て育ち、「歯を残すこと」の大切さを幼い頃から学んできました。院長自身も当初は父と同じく歯内療法(根管治療を含む分野)に強い関心を持ち、その専門性と奥深さに惹かれて研鑽を積んできました。根管治療は、抜歯を避けて歯を残すための“最後の砦”とも言える非常に重要な治療です。
根管治療には大きく分けて2つの種類があります。1つ目は「抜髄」と呼ばれる治療で、虫歯が神経にまで達して炎症を起こした場合に、神経を含む歯髄を取り除く処置です。2つ目は「感染根管治療」で、さらに進行した虫歯や外傷、歯周病、過去の治療の再感染などにより、歯の根っこが細菌感染を起こした場合に行います。根の先にいる細菌を完全に取り除く必要があるため、治療期間が長くなる傾向があります。
いずれの治療も、痛みを取り除き、歯を残すために欠かせないものです。当院では、船越先生のもとで学んだ「徹底した治療」の姿勢を根管治療にも活かし、妥協のない精密な処置を行っています。

当院で行う根管治療の特徴

根管治療は、虫歯が神経まで進行した場合や、過去に根管治療を受けた歯が再び感染した場合に行う、歯を残すための大切な治療です。感染した神経や細菌を丁寧に取り除き、根管内をすみずみまで清掃・殺菌したうえで薬剤を充填することで、痛みを取り除き、歯の保存を図ります。
小倉あんざい歯科・歯周病クリニックでは、以下のような取り組みで精密かつ正確な根管治療をご提供いたします。

CTでの精密な検査結果を
もとに治療法を立案

根管は非常に細く複雑な構造をしており、通常のレントゲンでは見えない部分も多く存在します。当院では歯科用CTを導入し、三次元的に根管の形態や感染の広がりを正確に把握します。この精密な検査結果をもとに、お一人おひとりに最適な治療計画を立案することで、確実性の高い根管治療を実現しています。

ラバーダムの使用で細菌感染を防止

根管治療の成功には、治療中に唾液や細菌が根管内に入り込まないようにすることが非常に重要です。当院では、治療する歯だけを露出させるゴム製のシート「ラバーダム」を使用し、唾液中の細菌から根管を隔離します。これにより再感染のリスクを大幅に減らし、治療の成功率を高めています。

根管治療が必要になるケース

歯髄炎(神経の炎症)

根管治療が必要になる最も代表的なケースです。進行した虫歯によって歯の神経に炎症が起こった状態で、ズキズキとした強い痛みが特徴です。
虫歯以外にも、外傷で歯が欠けたり折れたりした際に細菌が侵入したり、歯周病が原因で神経に炎症が及ぶこともあります。この段階で適切な治療を受ければ、神経を取り除いた後に歯を残すことが可能になります。

歯髄壊死
(神経が死んでいる)

歯髄炎の状態をさらに放置すると、神経が完全に死んでしまいます。神経が壊死すると一時的に痛みが消えるため「治った」と勘違いされる方もいますが、実際には感染が進行している危険な状態です。その後、強い再発痛が起きることがあり、治療がより複雑になります。

根尖性歯周炎(歯の根に膿が溜まっている)

神経が死んだまま放置され、感染が歯の根の先端にまで広がった状態です。根の先に膿が溜まり、歯茎が腫れ、ズキズキと強く痛みます。場合によっては歯茎にできものができたり、顔全体が腫れたりすることもあります。この段階でも根管治療により歯を残せる可能性があります。

根管治療の主な4つの種類

抜髄

抜髄とは、虫歯や噛み合わせの不良、知覚過敏などが原因で歯髄炎(神経の炎症)を起こした際に、炎症を起こした歯髄を取り除く治療です。歯髄は神経線維と血管でできており、一般的に「歯の神経」と呼ばれています。持続的な刺激によって歯髄に炎症が起きると強い歯痛が生じるため、痛みを取り除き、歯を保存するために抜髄が必要となります。

感染根管治療

歯髄炎がさらに進行すると、歯髄が壊死して歯根の先に膿が溜まります。この場合、壊死して腐った歯髄と、その周囲の汚れた歯根を同時に清掃しなければ膿は消えません。感染根管治療によって汚れを徹底的に取り除くことで、溜まった膿は自然に消失していきます。

再根管治療

過去に一度根管治療を受けた歯に、再び炎症が起きた場合に行う治療です。前回の治療時に根管内に残ってしまった細菌が繁殖している状態で、以前詰めた材料や細菌を取り除き、再度根管内を徹底的に清掃・消毒します。初回の治療よりも難易度が高く、時間がかかる傾向があります。

歯内療法外科

通常の根管治療では改善が見られなかった場合に行う外科的な治療法です。歯肉を切開して根の先端部分の病巣を直接取り除きます。通常の根管治療では届かない部分の感染源を除去できるため、歯を保存する最後の選択肢となることがあります。

根管治療の流れ

1虫歯菌の感染部分の除去

まず、虫歯に感染している歯質を丁寧に取り除きます。重度の虫歯で歯髄にまで達している場合でも、できるだけ多くの健康な歯質を残すことが重要です。感染部分だけを慎重に削り取ることで、歯を長持ちさせることができます。

2ファイルで根管形成・清掃

次に、ファイルと呼ばれる細い専用器具を使用し、根管内部の細菌に感染した神経や血管を取り除きます。根管内部は非常に複雑な形状をしているため、取り残しがないよう、また内部を傷つけないよう慎重に処置を進めながら、根管の形を整えていきます。

3根管の殺菌洗浄

根管内の汚れを殺菌効果の高い薬剤で洗い流します。細菌や削った感染歯質が少しでも残っていると再発リスクが高まるため、薬剤を使って徹底的に洗浄します。この洗浄と清掃の工程を3〜4回繰り返し、完全に細菌を除去します。

4根管充填

根管内が完全にきれいになったことを確認したら、前回の治療から約1週間後に症状を確認し、根管内部に専用の薬剤を隅々まで充填します。これを「根管充填」と言います。膿や炎症がないことを確認し、細菌の繁殖場所を残さないよう空洞を完全に埋めていきます。

5支台築造

神経の処置をした歯は大きな穴が開いているため、接着性のあるセメントを流し込んで歯を補強します。セメントが硬化して根管の封鎖が確認できたら、最終的な被せ物を装着するための土台(コア)を作製します。

6被せ物の装着

最後に、土台の上に被せ物(クラウン)を装着します。細菌が再侵入しないよう、精密に作製した被せ物でしっかりと封鎖します。装着後は噛み合わせを確認・調整し、問題がなければ治療完了です。

根管治療の成功率

海外の調査によると、根っこの治療を行う専門医でも初回の根管治療の成功率は80〜90%、再治療での成功率は約70%と報告されています。残念ながら現在も100%成功する治療ではないため、当院ではこのような治療のリスクや限界についても事前に患者さまへ丁寧にご説明し、ご理解・ご納得いただいた上で治療を進めています。

なお、これらの数字は細菌感染を防ぐラバーダム防湿が標準的に使用されている海外でのデータです。ラバーダムの使用率が低い日本国内では、成功率がさらに低くなる可能性があります。

当院では、全症例においてラバーダム防湿を徹底し、歯科用CTによる精密な診断を行い、根管治療の成功率向上に努めています。

もし再び症状が
出てしまったら

もし再び症状が出てしまったら根管治療後、丁寧に治療を行っても再び症状が出てしまうことがあります。CTでも検知できない微細な歯のヒビが存在し、それが原因で治癒しないケースもあります。このような問題は、外科的歯内療法や抜歯を行う際に初めて発覚することが多く、根管治療の難しさを物語っています。
当院では、患者さまの歯を残すため最後まであらゆる手を尽くします。しかし、どうしても保存が困難な場合は、外科的歯内療法や抜歯を選択せざるを得ないこともあります。その際は、失った歯の機能を回復するための治療(インプラント・ブリッジ・入れ歯)について、患者さまに最適な方法をご提案いたします。

根管治療のよくある質問

神経をとるのに大きな穴が空きますが、大丈夫ですか?

歯は内部が軟らかい構造のため、虫歯は外から見える以上に中で広がっていることがほとんどです。感染部分をすべて取り除き、残った部分が噛む力で割れないよう形を整えると大きな穴が開いたように見えますが、これは歯を残して治療するために必要な処置ですのでご安心ください。

虫歯を取るために、歯肉を切ると言われました。切る必要はあるのでしょうか?

根管治療を成功させるには、まず虫歯を完全に取り除く必要があります。虫歯が歯肉より下の部分まで進行している場合、そのままでは出血により確実な処置ができなくなったり、後で被せ物が入らなくなったりします。そのため麻酔をして歯肉を切除し、虫歯を確実に取り除く処置を行います。切除した歯肉は時間と共に治癒します。

神経を殺す薬が入っていると言われましたが、顎の骨に影響はないのですか?

根管治療では様々な薬剤を使用しますが、指示された期間内に通院していただければ顎の骨への悪影響はありません。ただし、治療を中断したり予約をキャンセルしたりすると、薬剤が長期間残ってしまうことがあるため、必ず指定された日に来院してください。

根の治療が終わっても噛むと痛むのですが問題はないのでしょうか?

根管治療で歯の内部の神経は取り除きますが、歯の周囲には神経が残っています。治療後、この周囲の神経が一時的に痛んだり敏感になったりすることがあります。特に元々痛みが続いていた歯の場合は、しばらく症状が残ることもあります。多くは徐々に改善しますが、気になる場合は経過を診させていただきますのでご相談ください。